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フローレンスめぐみ

多様なセルフモチベーションを育み、
多幸感溢れる社会へ

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フローレンスめぐみ

私は、個々人が持つ多様性を踏まえ、その人に合ったコミュニケーションを工夫しその結果として成功体験を積んでいくことで「人が育つ」と考える。その人によって、ウェルビーイングの在り方は異なる。だからこそ、相手を深く理解することが重要であり、私はそのために五感をフルに活用してコミュニケーションを取る。声のトーン、目や顔の表情など。その人が今どのような状態なのか、を感じ取り、仕事の内容やペースも柔軟に変えていく。

また、できる限り自分の中で「一般常識」という概念を持たないようにしている。国や人種を超えて働く機会も多い中、自分にとって理解ができないものばかりが気になり、相手の大切なものや意図を見落としてしまうから。そして自分が一番正しいと思うことは、自分やチームの可能性を狭め、イノベーションの種を知らず知らずのうちに摘んでしまうから。

過去には「誰の行動か」という部分にフォーカスしすぎてしまい、受け取った側が感情的・否定的に意見を捉え、適切な議論がしづらくなると感じる機会もあった。だからこそ、自分の常識や固定概念、目に見える年齢・性別・国籍などを問わず、その時々で「何が正しいのか」を公平に見たい。

そうすることで、個々人の在り方を肯定する心理的安全性が高い場所が作られ、多様な人材が持つ多様な能力が開花しやすいベースが生まれる。すると人はより行動を起こしやすくなり、結果に関わらず、自分はチャレンジできた、という自己効力感や成功体験も生まれる。これこそがまた一歩踏み出すための原動力になり、人は持続的に育っていけるのだ。

もちろん、多様性があるからこそ、それぞれのモチベーションや気持ちのアップダウンが生じ、チーム全体の関係性作りの難しさが増すのも事実である。その中でも、それぞれが挑戦できる仕事を考える。どんなに途中で、自分で進めた方が早いと感じてもアシストに周り、小さくても成功体験を持ってもらう。この積み重ねこそが、人が育ち続けるセルフモチベーションにつながる、と信じて今日も向き合う。

「人を育てること」は、私自身の成長であり喜びでもある。そして、今はそれをチーム・社員・パートナー企業・社会全体とつなげ、どのように貢献していけるかを考えるフェーズに差し掛かってきた。成長の喜びの輪を広げ、個人も社会も多幸感を高めていく、それこそがウェルビーイングな人の育ち方ではないだろうか。

Megumi Florence フローレンス めぐみ

シンガポール発ウェルネス&ビューティーブランドWHITETREE代表取締役、ブランドプロデューサー。自社ブランドは、現在6カ国の高級ホテルや企業ウェルビーイング向上などに導入されている。カフェ・ヘアサロン経営。内閣府『アジアで活躍する女性起業家』選出。海外進出の戦略から輸入、販路開拓支援を実施。https://jp.whitetree-teatime.com

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